長泉寺の歩み

長泉寺は曹洞宗で、伊豆国奨茂郡宮上村(静岡県田方郡中伊豆町)最勝院の直末、山号は大用山で、本尊は釈迦牟尼仏です。開山は最勝院第四世住職大洞存奝、開基は文明四年(1474)、上州平井城主関東管領上杉顕定といわれています。
長泉寺は修行道場といわれ奥院がその修行の場であったといわれます。当時は境内約三万㎡の敷地に、本堂・開山堂・仏殿・山門・鐘楼・講堂・僧堂・書院などが配置されており、各建物は回廊で連なり多くの修行僧が学んでいました。残念ながら天保一三年(1842)正月五日、近くの山火事の発生に伴い類焼し諸堂のほとんどが焼け落ちてしまいました。 現在、総門及び山門と本堂に安置されている『延命地蔵尊』(町指定文化財)と『十一面観音』のほか、中世・近世文書などが消失を免れ今日に至っています。このほかにも境内には、樹齢650年といわれる「県指定天然記念物・骨波田の藤」「町指定文化財・開山堂格天井絵・延命地蔵尊」「旗本戸田氏墓地」江戸時代初期の代官で治水家として著名で悲運の最期を遂げた「岡登景能公の墓地」、骨波田の地名と関係の深い「大蛇退治の伝説」など興味深い歴史的遺産が残されています。

長泉寺

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